胸部

CT検査-症例:胸部

case1

主 訴 乳腺腫瘍(他院にて診断、CT検査依頼)
プロフィール 日本猫、9歳、避妊雌
診 断 乳腺腫瘍 (転移無し、ステージ1)
検査所見
  • 肉眼所見では、左側第3乳腺部腫瘤(1.5cm大)及び右側第2乳腺部腫瘤(0.5cm大)が認められた。
  • CT検査にて、胸部および腹部に転移の徴候、その他異常所見は認められない(矢印:正常な左右内側腸骨リンパ節)。
  • イメージCT画像(冠状断面)
  • イメージCT画像(矢状断面)
  • イメージCT画像(冠状断面)

猫の乳腺腫瘍は悪性が多く、転移を起こしている事が多い腫瘍です。予後は、腫瘍の組織グレードやステージ(転移の有無や腫瘍の大きさによりステージが決まります)によって大きく異なります。胸腔内腫瘤病変を発見できる限界の大きさは、レントゲン検査では5mm以上、CT検査では1?2mm以上といわれています。
そのため、実は微小な転移があり、術後すぐに転移が発覚するという事が無いよう、転移を起こしやすい猫の乳腺腫瘍では、しっかり転移の有無をCT検査で確認した上で、治療を検討する事が望ましいと思われます。
本症例は、リンパ節および肺を含めた遠隔転移が認められませんでしたので、積極的な外科治療をホームドクターで実施致しました。

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