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消化器内視鏡検査 組織生検

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消化器内視鏡検査 組織生検とは

消化器内視鏡検査は、下痢や嘔吐、食欲低下といった消化器症状が続き、一般的な整腸剤で改善が無く、血液検査やレントゲン検査、腹部超音波検査を実施したが、原因が分からない症例に対して実施します。また、低蛋白血症が認められ、蛋白漏出性腸症が疑われた場合に対しても実施します。

内視鏡検査で全ての腸が観察できる訳ではなく、口からスコープを入れる上部消化器内視鏡検査では食道、胃、十二指腸を観察する事が出来ます。また、肛門からスコープを入れる下部消化器内視鏡検査では、直腸、結腸、回腸遠位までを観察する事が出来ます。

消化管粘膜の状態を観察した後、内視鏡のスコープから生検鉗子を出して、粘膜の一部を採取する組織生検を実施し、採取した組織を病理検査センターへ提出し、病理診断を行います。

内視鏡による組織生検を実施する事により、炎症性腸疾患(I B D)、リンパ腫といった腫瘍疾患、リンパ管拡張症などの病気を診断することが可能となり、それぞれの疾患に対して適切な治療を行うことができます。

当院にて内視鏡検査を行った症例

Case1 ヨークシャテリア、10歳、去勢雄

2週間前から下痢が続いており、他院にて治療行っているが改善せず、血液検査で低アルブミン血症が認められた。蛋白漏出性腸症が疑われ、内視鏡検査を目的に当院へ紹介受診頂いた症例です。

上部内視鏡を実施すると、十二指腸粘膜がび慢性に白色斑点が認められ、リンパ管拡張症を疑う肉眼所見でした。また、下部内視鏡を実施したところ、直腸や結腸粘膜では異常所見は認められませんでした。回盲弁を通過し、回腸遠位の粘膜は十二指腸と同様、び慢性に白色斑点や紅斑が認められました。

各部位から鉗子による組織生検を実施後、病理検査へ提出し、「リンパ管拡張を伴うリンパ球形質細胞性腸炎」と診断されました。
その後、低脂肪食やステロイドなどの治療により、低アルブミン血症や下痢の改善が認められ、ホームドクターにて治療を行って頂いております。

十二指腸粘膜がび慢性に白色斑点が認められ、リンパ管拡張症を疑う。

生検鉗子で十二指腸粘膜の組織生検を行っている。

回腸遠位も同様に粘膜が赤く(紅斑)、び慢性に白色斑点が認められる。

生検鉗子で回腸遠位部粘膜の組織生検を行っている。

十二指腸粘膜にび慢性に白色斑点が認められている。

十二指腸粘膜の組織生検を行っている様子。

Case2 ソフトコーテッド・ウィータンテリア、10歳、去勢雄

3ヶ月前から下痢、嘔吐を繰り返しており、血液検査にて低アルブミン血症が認められた。レントゲン検査、腹部超音波検査、尿検査にて異常が認められず、副腎機能低下症や膵外分泌不全も検査により否定的であったため、蛋白漏出性腸症を疑い、消化器内視鏡検査を実施しました。

上部内視鏡を実施すると、食道、胃は特に異常は認められず、十二指腸粘膜に白色斑点が小数認められました。下部内視鏡では、直腸、結腸、回腸遠位部の粘膜には異常が認められませんでした。

各部位から鉗子による組織生検を実施後、病理検査へ提出し、「リンパ腫」と診断されました。消化器型小細胞性リンパ腫と診断し、クロラムブシルという抗癌剤、ステロイド剤などの治療により、低アルブミン血症や下痢の改善が認められました。

十二指腸粘膜に白色斑点が小数認められる。

生検鉗子で十二指腸粘膜の組織生検を行っている。

回腸遠位も同様に粘膜が赤く(紅斑)、び慢性に白色斑点が認められる。

生検鉗子で回腸遠位部粘膜の組織生検を行っている。

十二指腸粘膜の組織生検を行っている様子。

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下痢や嘔吐、食欲低下といった消化器症状が続き一般的な整腸剤で改善が無く、血液検査やレントゲン検査、腹部超音波検査を実施したが、下痢や嘔吐の原因が分からないなど何かお困り事がございましたら、是非当院へご相談下さい。

また、検査診断は当院にて行い、治療はホームドクターにて行って頂くなど、柔軟に対応させて頂く事も可能です。

全世界で高水準の資格として認定されているISVPS(International School of Veterinary Postgraduate Studies)の小動物内科認定医である獣医師が常勤しており、対応致します。

船橋どうぶつ病院
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